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ニューヨークのチャイナタウンは、香港、中国本土、台湾と時差なし。ここでは最新の映画タイトルのDVDが手に入ります。映画情報をいち早くお届けします。
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「記憶がないのに、復讐になんの意味がある」人間の本当の幸せは、人を恨む気持ちからではなく、愛する気持ち。深いメッセージを秘めているこの作品は、カンヌ映画際でも評価された。まずフランス、そして世界へ、と狙いを定めたのか。ジョニー・トー監督の新たな挑戦と、大衆受けへの脱皮へと決意が透けて見える。英語、フランス語、広東語を縦横無尽に駆使した意欲作。フランス合作。

マカオのある裕福な一家として暮らす娘の夫、息子二人が何者かに襲撃され惨殺される。フランス人の娘だけは一命は取りとめたものの、重症で話もできない。復習を誓った父親のコステロは、ホテルで三人の暗殺者と出会い、娘一家の復讐を要請する。だがコステロには古傷が原因で記憶障害があった。

カルト的な人気が今でも止まない「ミッション」、最高作品との声が高い「エグザイル」との三部作の位置づけがなされているが、この作品はジョニー・トー国際的な認知を狙っている。アンソニー・ウォン、ラム・シュ、サイモン・ヤム、ラム・カートンなどの、常連を集め、「エグザイル」をほうふつとさせるシーンが多々あり、「ミッション」から続く様式美も健在。映像がとにかく素晴らしく、無国籍に見えるマカオの街を、俳優達の立ち姿を、「エグザイル」以上に魅力的に撮っている。

「エグザイル」は、一部ファンには熱狂的に支持されるものの、女性の観客に受け入れ辛い面もあり、賛否両論の批評を受けた。特に海外での評判は不本意で、いくつかのシーンが現実的ではない、との評価もあった。だが、それらの批判への答えは今作品にある。ストーリーが簡潔でわかりやすく、説明も丁寧だがスピード感はむしろアップしている。行き当たりばったり感が魅力でもあった「エグザイル」だが、今作品では、主人公の行動に韻を含ませ、ラストに繋いだ。ペーソスもあり、これはヨーロッパの観客に喜ばれただろう、と想像できる。言葉にしなくても表情で読む、というアジア的な美徳をこの際捨て置き、世界の観客の目を意識した。

反面ファンサービスも怠らず、トー作品に精通していなければ分からない、ニヤリとするポイントも沢山ある。レストランオーナーであるコステロが、娘の家の冷蔵庫に残った食料でパスタを作り、皆に振舞う。料理を作り、皆で食べるのは多くの作品でも御馴染みのシーンで、ファンなら ふ、と微笑が浮かぶ。

フランスでの人気が高いトー監督は、合作を切望していたと聞く。長らく、同じスタッフを使うことでも有名なトー氏。阿吽の呼吸を自から破り、新境地を開いた。作品のセリフは、大部分で英語が使われており、外国語の映画は苦手な米国人への敷居も低くしている。ハリウッドのリメイクもいいだろうが、ジョニー・トー作品自身が、世界で観れればもっと良い。この作品がそれを叶えてくれるのを、ファンは固唾を呑んで待っている。
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「カンヌ」映画の潮流は
わたし、あまり映画に詳しくないのですが、ハリウッドは、エンターテインメントに走りすぎているようなカンジがしてしまう。その点カンヌなどフランスの映画には「文学性」と言うか「映画の哲学」があるように感じますね。

なにもこれ、この映画を見たコメントでは何のですが。
八神かかし 2010/01/31(Sun)16:45:51 編集
本当に、そう
もう、ゴールデングローブのノミネートなんかのラインナップを見ていたら、がっかりしちゃいますね。
アメリカ映画にもいいものはあるし、ある程度評価はされているとは思うのですが、
いかんせん、外国語映画、という物に対する理解力がほぼ0 な気がします。
ま、パスポート普及率、30%に行かない国ですからね。
日本の状況も、この不景気で、かなりむずかしくなっているようですね。せっかく世界の映画を見れる、いい環境にあった、外国のものに理解が深い文化を大事にして
ほしいな。
えみ 2010/02/01(Mon)14:14:59 編集
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ニューヨークはチャイナタウンで、最新DVDを仕入れる日々。
ウォン・カーウァイマニア。その他注目しているのは、イー・トンシン、ジョニー・トーらの香港にこだわり続ける監督達。
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